アロエンです。
前回の記事で、投資が当たり前の時代になってくるという記事を書きました。

今後インフレが進んでいく中で、預貯金だけでは資産価値は目減りしていきます。国も国民の面倒を見きれないために、投資を促す諸制度を整備し後押しをしています。
また、昔ながらの金融機関本位の手数料商売の慣習を是正させる方向に進んできています。
残念ながら、先週の記事からすると、顧客本位の商売へは、まだまだ道のりは長い感じですね…。
銀行の投資信託、46%の個人が「損」 金融庁問題提起
国内29の銀行で投資信託を買った個人客の半分近くが、運用損失を出していることが金融庁の調べでわかった。運用成績は銀行ごとに大きな差異がみられたといい、各行の販売・運用姿勢や商品の品ぞろえが、顧客の資産形成に影響を及ぼした可能性がある。
金融庁が主要行9行と地方銀行20行の窓口で投信を買った客全員の今年3月末と購入時の投信の評価額を比べた。顧客が払う手数料も引き、実質的な「手取り」を試算すると、46%の人の運用損益がマイナスで、損をしていたという。購入した時期にもよるが、株価が上昇基調で比較的「損をしにくい」環境のなかで、比較的多くの人が損をしていたことになる。
同庁によると、平均で10%以上の運用益を出している銀行が6行ある一方、平均の運用損益がマイナスだった銀行も1行あった。
※朝日新聞より引用
ビジネスの業種の垣根がなくなってきている
今年の5月に、ファッションデパートのあの丸井が、金融商品を販売するというリリースを出しました。
丸井グループが“つみたて専門”の証券会社を設立します ~10年後に100万人へサービスを提供、預かり資産残高1兆円をめざします~
<日本初「カードでつみたて」>
証券事業では、「つみたてNISA」対象の投資信託を、当社グループの発行する“エポスカード”で購入いただくことで、お客さまの「つみたて投資による長期の資産形成」を応援 していく予定です。クレジット払いで投資信託を購入できるのは、日本初のスキームです。
最初に見たとき、丸井の意図するところがわからなかったのですが、 調べているうちに、丸井ならではの戦略に、なるほどなと感心しました。
簡単に要約すると、
つみたてNISAをエポスカードを使った決済により、個人のメインカードへポジショニングを持っていかせ、他支払いやショッピング、キャッシング枠、あるいはゴールドカード化などで、「カード会社としての手数料収入を得ることを目的」にしているということです。
今回の投資信託商品はエポスポイント付与対象になっていますし、何の商品を販売するのかがまだ決まっていませんが、そもそもつみたてNISA対象商品の手数料収入はたかが知れています。ポイントの付与率によっては逆に赤字のケースもあり得ます。
それでも実施するということは、投資信託商品単体で儲けるつもりはないということですよね。あくまでも、今回のつみたてNISAは「客寄せパンダ」的なものだということです。
このように異業種からあるいは直販など、今までの金融商品販売に関する慣例垣根がどんどん変化していくでしょう。10年、いや5年後でさえ、これまでと全く違う形になっている可能性が高いです。
変化のスピードが早いので、我々は常に情報リテラシーをアップデートし続けなければなりません。
この流れについていくのは大変かもしれませんが、基本的に便利かつお得になっていくことから、歓迎すべきことです。ただ、他方で流れについていけない人にとってはハードルが高くなる面があるとも言えます。
そこはロボアドバイザーのように、AIを使ったお任せ投資で十分かもしれませんね。
マーケティングからすると、
その業界の慣習は、異業種からの参入によって破壊されます。
投資に関する環境もどんどん変わっていきます。
イノベーションも起こってくるでしょう。これからが楽しみです。
余談ですが、
冒頭に書いたように、日本国全体として将来へ備えるというマインドが強いです。
何かで読んだのですが、
強者は【「現状維持では確実に今後悪くなる」と思っており、座して確実なマイナスを待つより、賭けに出るほうを好むらしい】。
なにも強者になる必要があるわけではありませんが、
漠然とした不安があるのだったら、何か小さな行動をおこすことが大事なんだと思います。
いわゆる「ヤル気」は気持ちではなく、起こした行動の結果「ヤル気」が出てきます。
とりあえずやってみる。
投資に限らず、結局は小さなな行動をいかに数多く重ねれるかが、全体を変えるということなんですね。自分への戒めです。
それでは。
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